学校では色々なことが起こります。
今日は 教員労働組合の退職金に対するストがあり、それに便乗して交通機関もストを起こしたので生徒は普段の3分の1ぐらいでした。
こんな日は生徒もストに便乗して(?)学校に来ないことが多いです。
クラスによっては一人か二人しか来ないので学校はとても静か。
来月生徒は大切な卒業試験CEBがあるのでこんな日は生徒の少ないクラスは自習になります。
試験科目担当の先生にとっては授業を快適に進める絶好の機会!
音楽はその大切な試験CEBの科目に入っていないので、今日は数学、フランス語、理科、地理の自習をさせるわけです。
でもうちの生徒は自習に何時間も耐えられる子達では当然ありません。
すると一人のあアルバニア人の生徒が ”僕はコーランを読んでいていいですか?”と聞くんです。
??? コーラン ?
話を聞くと彼は今日からラマダンの日だそうで、朝の3時23 分から夜の9時32分まで(だっかたな?毎日時間が変わる)水も一滴も飲まず何も食べないというのが1ヶ月続くのです。
先生としては自習の邪魔にならなければいいので、コーランを読むのを許可しました。携帯で読むのね。
5時限目になるとそれも飽きて来て、クラスがざわざわして来たので、いっそのことラマダンのことを説明してもらおうと思って教壇に立たせました。
彼は本当に得意げに朝から晩までの生活、家族のこと、イスラム教の戒律、踊り、民族衣装などを説明してくれました。当然音楽のことも。
同じコーランでも国によって文化の違いがあり、また男と女では全然違うわけで、他の生徒も興味深げに話を聞いていました。
自分の国の文化を紹介するのは本当に誇らしげで楽しそうでした。
今日いた5人中4人はイスラム教徒だということに気づきました。アルバニア、チュニジア、トルコ、モロッコ。。。
そうか、この子達はあの過酷なラマダンを今日から1ヶ月始めるんだ。
水も飲めない状況だから彼らの体力、精神状態も授業中考慮しないといけないなと思ったわけです。
8歳ごろからラマダンを習い始め、大人と同じように完全断食をするのは10歳ごろだそうです。
今日は生徒のおかげで 思いがけず内容の濃い いい授業になってしまって、あと残りの2週間の授業も彼らの文化に焦点を当ててみようと思いました。
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